浅草オフィスを開設した理由
弊社ニューは、浅草オフィスを新たに開設しました。
お近くにいらっしゃった場合や、ぜひお立ち寄りください。
美味しいコーヒーでおもてなしします。
※住所はコーポレートサイトを参照ください。
https://neu-inc.co.jp/
せっかくなのでその目的や背景を本記事にまとめておこうと思います。
リモートワーク中でもやもやしている方のヒントになれば幸いです。
(和室だけ)劇的ビフォーアフター
ビフォー
匠はこの部屋を一体どのように使うつもりなのでしょう…
アフター
なんということでしょう、匠の技が光る素敵なオフィスが誕生しました。
和室は劇的と言っていいのではないでしょうか(笑
居心地がいい執務室になり、満足しています。
メインで作業してくれたメンバの二人には大感謝!
さて、コロナ禍でリモートワークが広がる中、逆行するように浅草オフィスを作ったのは理由があります。
その理由と今後の展望について書いていこうと思います。
完全出社に戻ることはないと思っている
この通りなんですけど、いま仕事がある程度回ってしまっている以上、戻ることはないと思っています。
弊社がやるような知的生産は、今後はリモートワークをベースに不足している部分を補っていく方向に進むのではないでしょうか。
そんな見立てのもと、オフィス開設に踏み切りました。
「部室」みたいな場になるといい
いつも誰かいて、来れば気軽に話ができる。
仕事も捗るし学びがあるので、なんとなく居心地が良い。
ついつい来てしまう。
あくまでイメージですが、そんな感じの場にしていきたいと思っています。
今回、オフィス開設として投資しましたが、実際に会社のみんなで働きだしてから最高の投資だなと感じています。
いまのところコロナの感染予防をしながら、週3日、曜日を決めて浅草オフィスに来てもらっています。
【2021/07/27現在】
感染者数が爆増することを見据え、数日前から出社は原則NGとしています。
早く出社できるようになるといいのだけれど。
完全リモートワークで感じてきた違和感
僕自身、2020年3月ぐらいから本日まで完全リモートワークです。
その中で感じてきたことがあります。
完全リモートワークでしか働いたことがない人達
※本記事ではリモートワークの対義語として「オフライン」という言葉を使っています。出社するなどして直接顔を合わせる行為をイメージしてもらえれば大丈夫です。
別途役員を務める会社にはこんな子がいます。
ここではパソコンを借りたりするのもすべて郵送で、そもそもお客さんがオフィス解約しちゃった一度も出社しないケースです。
- IT業界未経験
- 初めて参画するプロジェクトで完全リモートワーク=これまで一度も物理的に同じ場所でプロジェクトメンバーと働いたことがない
技術スキルは手厚い研修や現場サポートでグイグイと成長しているのですが、戸惑っている面も多く感じます。
- 働いている実感
実感がないと感じる人が多い。 - キャリアについて
働いている目的、目指す姿がよく分からなくなる。 - ビジネスマンとしての振る舞い
ここで意見を言っていいのか、発言していいのか判断に迷う。
いまはコロナ禍で相当な行動制限がありますから、すべてがリモートワークのせいではないかもしれません。
しかし感覚的に、外からの刺激が圧倒的に不足しているなと感じました。
完全リモートワークで新規参画した体感
僕自身、4月から新しいお客様との仕事になりフルリーモートでプロジェクトに新規参画しましたが、いくつか感じることがあります。
- プロジェクトの一員になった実感が少ない
参画してまだそんなに時間が経ってないですけどね。 - 質問や確認などのコミュニケーションにパワーが掛かる
双方でどんな人か分からないのでわりとしっかりテキストにアウトプットしないといけない。
※オフラインでも最低限の準備はマナーですけどね。 - 既存メンバーとの"隔たり"がなかなか埋まらないように感じる
これは仕事ではなく、人間関係の部分なのかな。
参画してまだ浅いので少しずつ変わっていくと思いますが、全体的にチーム全体として非効率だなと感じることが多いです。
こんなことが欠けている?
前項で書いた違和感がどこからくるのでしょうかね。
仮説
一言でいうと違和感の正体はランダムな情報の不足というのが仮説です。
人間は無意識に毎秒何百万もの情報を内臓感覚など含め得ているそうです。
リモートワークだと体や自分の心の情報が多くなるんじゃないかなと思っています。
テキスト以外の情報が欠けている?
人間って言葉からの情報はごく一部で、非言語の情報を大量に得ています。
有名な「メラビアンの法則」ですと人間が言語から得る情報はわずかに7%だそうです。
Wikipediaより「メラビアンの法則」
口頭で話すことを完璧にテキスト化できたとして7%なので、通常はもっと少ない情報しか伝わってないと考えるのが自然です。
オフラインだと、会話だけでなくボディランゲージや表情がよく見えて、実はそれらも大事な情報として得ているんですよね。
知らないことに気づくための情報が欠けている?
リモートワークってAmazonで買い物をしているのに似ていると思うんですよね。
欲しいものを検索して買うという「自分が欲しい情報にアクセスする行為」。
一方で人間は前項に書いた通り、言葉ではない情報も含めて自動的に得ています。
例えるなら、オフラインはウィンドウショッピングや本屋に行くことに似ていると思います。
ふらっと外に出て「大量の情報にアクセスする行為」。
Amazonの場合、認知外のニーズを掘り起こすためにレコメンドを表示してくれます。
しかし実際の情報収集のシーンでは、当然自分の知る範囲の発想や情報がベースになる。
オフラインだと、周囲で業務や関係のない話が飛び交っています。
また視覚的に誰かの服だったりガジェットだったりが目に入りますよね。
実はそういう情報って知らないことを知るいい刺激なんじゃないかなと思っています。
オフィスを開設した理由
「増やす仕事」は"密室でずっと一人"だと非効率
明確に分けるのが難しいですが、概ね「減らす仕事」と「増やす仕事」に分類できると思っています。
弊社の仕事は知的生産がメインなので、後者の仕事が多いです。
減らす仕事
ゴールが決まっており、全力でゴールを目指す仕事とも言えます。
外からの刺激をシャットダウンして、没頭するような仕事ですね。
例えば、書類作りとか事務作業ですかね。
刺激をあまり必要としないので、リモートワークはなんとなくこの仕事に適していると思います。
基本的には時間を結果に変換する作業ですので、集中すればその分変換率も高くなると思うんですよね。
増やす仕事
ゴールを決めてそこを目指す仕事とも言えます。
例えば、企画や課題整理などですかね。
閃きやインスピレーションに必要なランダムな情報が必要だなと思います。
感じてきた違和感の中で書いた、言葉以外の情報や知らないことについての情報が大事ですよね。
これがオフィスを作った大きな理由のひとつです。
雑音だったり、誰かと何気なく話したことだったり、意識せずとも行うことで思考が整理されたり新しいアイデアが生まれたりしますよね。
もちろんアイデアだしや整理するのに一人になる時間も必要ですが、そんなときも非日常が良かったりするので自宅以外の場所があるとよいと思っています。
浅草オフィスは2部屋あるので、使い分けることが出来るため、非日常で一人になることも可能です。
仕事には将来のための仕事がある
仕事って目の前のことを片付けるだけではないんですよね。
まだ見ぬずーっと先の仕事に役立つ情報を無意識に得ることが必要だと思います。
例えば、憧れる先輩の振る舞いや仕事の仕方を盗むことでしょうか。
それは「じゃあインプットするね」と受け取ることもありますが、普段の姿から得ることが多いはずです。
先輩側も、後輩に振る舞いを見られることを意識しますし、場合によっては態度や姿勢、話しのトーンなどの非言語情報で自身の考えを伝えたいこともあるでしょう。
そのような情報は、いま必要でなくてもずっと将来に振り返ってみると自分の礎になていることが多いと思います。
いま必要でなくても将来的に必要な情報がオンラインだけでは足りていない。
これもオフィスを作った理由の一つです。
やはり人間である
そして最後に。
人間の一番の強みは「他の誰かとなにかやれること」だと思います。
何人かで物理的に同じ時間を過ごすことは、遺伝子にプログラミングされているとすら感じます。
一緒に過ごす中で、いろいろなことを感じて、思い、考え、行動する。
行動の結果を他者から得る。
また…の繰り返しで人間が成長していくに思うんですよね。
脳の仕組みでみても、相手の表情や声のトーンなどから感情を読み取り、生産性、創造性、ストレス、様々な影響を体に及ぼすことが分かっているようです。
これらは現在のオンラインではなかなか再現できないですよね。
やはり僕らは人間。
まだまだ古代から続くオフラインでの接点が必要だと感じます。
まさに弊社の理念を実現するためにオフラインは必須だなと強く感じているところです。
AIをはじめとしたコンピュータが及ばない「人らしさ」を最大の価値と定義し、その価値を提供します。
株式会社ニュー 理念
オフィス開設後に期待すること
これだけですね。
働く人の人生が豊かになること
仕事がうまくいき、経済的に不足なく、私生活が充実する。
これが浅草オフィスを作ったことで期待することです。
実際に会って話し、あらゆる感覚に刺激を与えること。
刺激が増え、アイデアが浮かんだり、モチベーションが上がったり、仕事が捗ったり。
さらに人間関係が豊かになることで人間に必要な「社会とのつながり」も得られます。
結果、働く人の人生が豊かになるんじゃないかなと思っています。
実際に人と会ってなにかすること、これが人間らしいと感じます。
プライベートもありますけど、長い時間を費やす仕事なので、仕事にも人間らしさを求めることで働く人の人生の豊かさに繋がると信じています。
実際に働いてみて、単純にすごく楽しいですよ。
今後
オフライン環境の充実
ここまで記載してきたことは僕の感想であり、あくまで仮説です。
今後の検証結果を楽しみに、楽しいオフィスを作っていきたいです。
今後は、会議室をクリエイティブルームと言えるような部屋に充実させたいし、全体的な緑化とアートの配置を進めたいところです。
居心地はいいけど自宅とは違って非日常的な空間にしたいですね。
とはいえリモートワークの良さもフル活用する
テーマの関係上、オフラインの良さを書いてきましたが、リモートワークの良さもたくさんあります。むしろ良い面のほうが多い感覚です。
また、リモートワークでオフライン的な要素を追加することはまだまだ可能だと思っています。
出社とリモートワークのハイブリッドで、効率的な働き方をしていきたいです。
おわり